2021年度 一般社団法人科野青年会議所

理事長所信

第 52 代理事長 馬場 稔

【~第51代、52代を歴任するにあたり~】 

2020年.すべての常識を変えた「新型コロナ・ウィルス感染症」の影響は今も続いています。この災厄は世界を変えるインパクトを私たち一人一人に降りかかってきました。 

近代、ここまで世界中に人々が、同じ現象に混乱し、困惑し、悲しみを以注視していたことはないでしょう。 

奇しくも(※くしくも)2020年一般社団法人科野青年会議所のスローガンは「与えられたものは「今」しかない。その連続が「未来」を創る!」でした。そして、与えられた「今」が、正にこの混乱だったのです。 

実際に科野青年会議所として体験したことは、理想のように美しいものではありませんでした。未来がどうなるのか見当もつかない中、中止や延期の判断をせざるを得ない状況は、メンバー間の「やりたいのにやれない」というフラストレーションを高める結果となりました。安定や平時、当たり前の「今日」。それを求めても求めても、どうにもならない現実がそこにありました。 

そして、いつかは落ち着いて当たり前の今日が手に入るだろうと考えていた世界中の人々が、今や一つの真実に気づいています。当たり前の「今日」は、までの「今日」とは違うのだと。 

ありがたいことに、このような状況の中、科野青年会議所は新規入会員を迎え、若い力で2021年を迎えることができました。これから10年、20年と科野の地を引っ張っていく力強いメンバーと、今まで明るい豊かな社会を築き上げるために頑張ってきたメンバー。彼らが一体となって、力強く邁進していく姿を私は想像ました。それは非常に眩しく、期待を以て新しい「今日」を創っていくであろうと、やりたかったことの全ては果たせなかった私を勇気づけてくれました。 

今の科野青年会議所には、夢と期待を持っています。しかし、理想だけではどうにもならない現実を体験した者として、彼らには「羅針盤」が必要になるのではないかと考えました。この混乱を経て、生まれ変わるであろう社会との橋渡しをする役割がいれば、彼らはもっと地域に、社会に貢献出来るはずだ。その為には、理想と現実のギャップを嫌というほど見つめてきた私が、この、もう1年間を以て、彼らが大いに羽ばたける土台をしっかりと固めようという思いに至ったのです。 

科野青年会議所は50年の節目に未来ビジョンを掲げました。それは「科野ブランドの創出」していくという力強いメッセージです。科野ブランドとは何か?商品やイベント、行事など形として残っていくものを作っていくこともまた大事だと思います。しかし私は、それらの基盤となる「人」をしっかりと残していきたい。力強い青年経済人を残せれば、必ず未来ビジョンは達成出来るものと考えています。その為には、活躍しやすい環境を造り提供していく!もっともっと、社会から、家族から、会社から、理解と協力、共存して社会の発展に貢献していく団体になろう! 

苦しい苦しいスタートになるかもしれません。更埴青年会議所時代から、理事長職を歴任されたのは初代、第2代の矢島忠和先輩只一人です。偉大な大先輩の名を出す者として甚だ(※はなはだ)力不足であることは重々承知の上でありますが、それでも、歯を食いしばって踏ん張っていきたい。 

思い通りにはいかないのが社会です。そして世界は大いなる災厄の前に嘆いている人が大勢います。 

しかし、悲しみの中にも希望を見出すのが人であり、地域の中心として希望を持って動いていくのが我々「科野青年会議所」であると考えています。 

 

【 〜立ち止まらない〜】  

 益々複雑化する社会。急激に発展するデジタル・テクノロジー。まさか、物理的行動まで抑制される時代が、目の前に重く横たわることになるとは想像できませんでした。 

だからこそ、人々は、どのような形で、どのように行動し、どのように貢献できるか、大きな関心と、当事者意識を持って活動していることと思います。 

我が日本国は、この混乱の中、辛い現実を直視せざるを得ませんでした。80年代の高度経済成長期によって、日本は世界に名だたる技術大国である。そのような幻想は脆くも崩れ去りました。あらゆる国にデジタル技術、デジタル・インフラで遅れていることを認めざるを得ませんでした。特に顕著だったのは学校教育です。学校にけないにも拘らず、オンライン授業もままならない、これは将来への大問題です。 

皮肉なことにそれは今までこの国が積み上げてきたいなる財産の賜物とも言えます。すなわち、新技術が無くても困らない高度なインフラ、社会的安定があるからこそ逆に困らなかった。それが今や大きな足かせとなっています。翻って(※ひるがえって)、我が科野青年会議所を見てみますと、そこには昭和の時代に生まれたメンバーから、平成、デジタル・ネイティブ世代まで揃っています。今がチャンスなのです。世代間を超えて、これからを創っていく最良のタイミングであると考えています。 

日本政府もデジタル庁創設など、この遅れを取り戻そうと動き始めています。この動きに同調していく、いや、率先していく。今がそのタイミングです。 

コンプライアンスやネット・リテラシー。ハラスメントやLGBTなど、ニュー・ノーマル時代過去には無い新基準が、当たり前が、多数存在しているのが現代です。ふと気がつくと、いくらでも「やらない、やれない理由」がゴロゴロと落ちています。 

だからこそ、立ち止まったらアッという間に置いて行かれます。正にそれが日本の現状だったではありませんかコロナ禍にあって気づいたのです、気づけたのです。立ちまるな!それでも立ち止まらずに進め!それを我々は「ズク出して行こう」と言います 

 

【〜デジタルを使いこなす~】 

個人の努力や才能がどれだけあったとしても、どれだけ社会に必要なことを考え現に貢献したとしても、知られなければ魅力的な団体とはなりえません。 

平等と呼べるものは時間だけです。24時間だけは常に我々に平等にもたらされています。 

逆に言えば24時間の使い方で差が出てしまいます。時間をいかに有効活用するかは非常に大事であるといえます。これらを同時に解決する方法は、やはりデジタルの力です。 

姨捨の棚田は日本遺産にも選ばれました。魅力的な資源を持ったとしても、それが誰にも知られなければどうでしょうか。青年会議所はSDGsを日本で最も推進している団体ですが、そもそもそれを知っている人がいなければどうでしょうか。 

SNSやYouTubeなどを有効活用することで、我々の活動や千曲市、坂城町の魅力を広く知っていただき、また、大幅な時間短縮+その時間でより多くのことができるようになります。 

これは、青年会議所の活動にとって大きな力となります。まず、魅力を知っていただくことで会員拡大をしやすくなります。ここで得た力は、メンバーの会社や、ステークホルダーにとって有益なものとなります。また、家族の時間を増やすこともできます。 

苦手意識は捨てて、これを手に入れないと今後の活躍は難しいのだと、キッパリと割り切る。必須スキルは勉強して、共有して成長していく。 

オンライン会議を経験した我々は、その利便性と限界を知っています。やはり会って話した方が熱は伝わるし、交友関係を結びやすい。だからと言って、利便性を無視する理由にはなりません。 

それぞれの長所と短所をよく知り、今まで弱かったデジタルの力を伸ばし、アナログの力強さを再認識する。そこに良い循環が生まれると考えています。 

 

【〜経済について~】 

今までは、何か地域や社会に貢献していこう、その為に、自分たちの力をそれに割いていこうという気持ちが強くありました。しかし、今現在、自分の持てるリソースをそこに集中しようとする姿勢は危ういと感じています。なぜなら経済ショックが間違いなく多くの人に降りかかってくるからです。 

今は、世代や団体の垣根を越えてこの危機を乗り越えるべき時です。必要な時はパートナーシップを組み、一つの問題を解決していく。そこにはまだ自分でも気づいていない未知の可能性や、能力UPのきっかけがきっとあるはずです。 

JCで得た力や人脈は、JC活動の為にだけではなく、存分に自分の会社に、経済活動に還元していくべきです。 

なぜなら、自らの社会的基盤が崩壊してしまえば、元も子もないからです。これは自明です。そして、企業が存続し、家庭が安定的であるということは、結果、社会貢献、社会安全・安定へとつながります。それが土台となって、それ以上の貢献をすることが可能になります。 

そもそも、1949年に東京青年会議所として日本青年会議所は生まれ、戦後日本の復興を目指し始まりました。そこには世界に日本を認めさせると共に、経済復興という大きな目標がありました。その為に、まずは自らが経済人として日本を引っ張っていこうという信念がおありにあったとご推察します。我々は今そこに戻ろうとしています。 

 

【~おわりに〜】 

突然の混乱から始まった2020年。2021年になってもハッキリとした答えは見えていません。しかし、平時であっても、そもそも人間に未来への答えなど分かるはずはありません。 

それでも間違いなく言えることは、我々はその1年間を経験したことがあるということです。だからこそ、何かが起きても、ああなったらこうしよう、こうなったら別の手段を取ろうという、選択肢や想像力を持っています。 

これは成長であり、本年は成長した力を存分に振るう時だと考えています。それが今までとは違う形や様式であったとしても、当然のことであると思います。 

なぜなら時代は変わっていくからです。それと同時に変わらないものもあります。やはり人の温もりは暖かく、行動しなければ何も始まりません。 

今年のスローガンは、悩む前に跳べ! 

どうせ不確かな社会なら、悩んでいないで動いてしまおう。行動的団体であるための土台となり、また導いていく存在となる。その為に精進してく所存です。  

また、特別会員の皆様をはじめ関係各位には、今年度もこれまで以上にご指導、ご鞭撻を賜ります様お願い申し上げ、所信と代えさせていただきます。 

 

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